聖心の教育は、フランス⾰命の混乱期に、聖マグダレナ・ソフィア・バラによって創設されました。国際的なルーツをもつ聖⼼⼥⼦⼤学は、1948年、初代学長マザー・エリザベス・ブリットのもと、⽇本最初の新制⼥⼦⼤学の⼀つとして開学しました。当初から、一人一人をかけがえのない存在として愛するイエスの聖心に学び、自ら求めた学業を修め、その成果をもって社会との関わりを深める女性を輩出してきました。まさに、価値体系がゆらぎ予測困難な時代である現代にこそふさわしい、⾏動する知性の育成です。
本年、2023年は、聖心女子大学の創立75周年に当たります。無事に75周年を祝うことができるのも、多くの方々のご支援なしにはありえませんでした。
この場をお借りして、手を差しのべてくださったすべての方々に、心より御礼申しあげます。
本展示では、“story”と称して、マザー・ブリットが自ら語るという趣向で、これまであまり知られなかったエピソードをご紹介します。また、“route”と冠して、マザー・ブリットの経歴と旅の航路をたどります。“activities”というセクションでは、今の聖心の学生たちがさまざまな社会貢献活動にとりくむ姿をお見せします。さらに、グローバル共生を力強く体現する卒業生たちのインタビュー動画もお楽しみください。
この記念の年に、大学は皆さまとともに、今一度、これまでの75年の歩みを振り返って創立の精神を確認し、これからの道を見定め、未来に向けて一歩ふみ出し、行動してまいります。この展示を機に、皆さま、どうぞ、これまでとこれからの大学に思いをはせつつ、ゆっくりと豊かな時間をおすごしください。
聖心女子大学 学長