開学当時からの「学生の社会奉仕活動」の精神に基づき、現在も多くの学生が「聖心スピリット」を発揮して、さまざまなアクションを起こしています。
変化する社会の課題に向き合う学生たち、そして学生の活動を支える大学のサポート体制が、聖心生と社会との関わりを深めています。
開学当時からの「学生の社会奉仕活動」の精神に基づき、現在も多くの学生が「聖心スピリット」を発揮して、さまざまなアクションを起こしています。
変化する社会の課題に向き合う学生たち、そして学生の活動を支える大学のサポート体制が、聖心生と社会との関わりを深めています。
社会やまわりの人々が必要としていることに敏感に気づき、頭を使い、心を使い、手足を使ってより良い状態をつくりだそうとする、そんな心と行動様式を“聖心スピリット”と呼んでいます。
聖心女子大学の設立母体である聖心会の創立者、聖マグダレナ・ソフィア・バラの名前を冠したマグダレナ・ソフィアセンターは1999年4月に開室しました。
ボランティア活動を通して社会と関わりを持ちたい学生のためのボランティアルームと、大学における宗教的活動の支援を行っているカトリックルームがあります。
マグダレナ・ソフィアセンターでは、さまざまなボランティア情報の発信や、被災地支援プロジェクトの推進・サポートをしています。マグダレナ・ソフィアセンター以外にも、学内のいろいろな部署や教職員が学生の社会貢献活動を応援しています。
寄付という一方的なものではなく、「買い物」という形で経済活動を支援するのがフェアトレードです。フェアトレード商品は「買う」ことで、低開発地域の人々を助けることになり、また、社会や環境の持続可能性にもつながります。
私たちSFTは学内で商品を販売して、購入者に興味を持ってもらうことで、フェアトレードについて認知してもらう活動をしています。
2004年5月、聖心で開催されたイベントに学生ボランティアとして参加して「フェアトレード」を知りました。食堂前で機織りをする生産者を見て「現地に行かなくても、大学にいながら国際協力ができる!」と驚き、みんなにも知ってもらいたいと、すぐにSFTを立ち上げ、秋の学祭では、コーヒーなどのフェアトレード商品を販売し大反響を得ました。20年を経て今なおSFTが活動していることがとても嬉しいです。
開学当初から活動をしているボランティア団体です。受け継がれた歴史や一人ひとりをかけがえのない存在として愛するカトリック精神を尊重しながら、セクションごとに人との関わりや他者を支えるための活動を行っています。また、変化する社会に対して柔軟に社会貢献したいという思いから、新たな活動先や出来る事を試行錯誤しています。
第8代国連難民高等弁務官、緒方貞子氏(本学第1期卒業生)が設立した国際NGO団体「RET(難民教育基⾦ Refugee Education Trust)」の事務局長が来校したことをきっかけに発足した難民支援団体です。
勉強会や入国管理局でのインタビューなど、難民問題について知る活動の他に、日本に住む難民の方々の語学支援など、身近なところからできる活動を行っています。
地球環境の保全だけでなく、学生が環境問題について考える・意識するきっかけ作りの活動を行っています。ペットボトルのゴミ削減を目的に学内にウォーターサーバーを設置。ペットボトルキャップを学外団体に寄付してワクチン支援に貢献。フードロス削減活動を学内で行い、フードロス問題について考える機会を提供し、意識するきっかけを作っています。
学内外にて「持続可能な開発目標(SDGs)」で定められた17のゴールを基準に啓発と実践を行っています。メンバーが自ら見つけ出した課題や疑問についてSDGsのゴールを目指して団体で協力しながら解決しています。昨今は、SDGsに対する社会の認識が高まったことに鑑みて実践に力を入れています。 また、認知度の低いゴールについても積極的に取り組んでいます。
東日本大震災では農作物への被害が数多くありました。そこで、放射線の風評被害や、津波の塩害に負けないコットンを育て、地域を活性化していくという福島のNPO法人ザ・ピープルのふくしまオーガニックコットンプロジェクトの一環で、学内の畑でオーガニックコットンを栽培。聖心祭などでオーガニックコットンの商品を販売しています。
手作り小物を頒布し、寄付金をカリタス南相馬や必要としている地域にお送りしています。また、学生からのお便り集「こころ通信」の定期発行、南相馬の魅力を多くの方々に知っていただくためのカレンダー製作などを行っています。 「離れていても相手のことを思い、行動すること」を大切に活動に取り組んでいます。
私たちは遊びを通して、子どもを主体とした家庭や地域の「人」との関わりの輪を広めていくことを目標に活動しています。子どもたちとの関わりにとどまらず、子どもたち同士や子どもたちと地域などの繋がりも大切にするために、大学生である私たちだからこそできることはなにか考え、活動を行なっています。
自分たちが活動することで、聖心の学生のアクションに結びつくように積極的に社会課題について行動しています。 その一環として、多くの人に様々な国々の現状を知ってもらうために、フェアトレード商品を販売しています。 また、グローバル共生研究所の学生有志団体パートナーとして、研究所主催のイベントに協力し、啓発活動に貢献しています。
聖心女子大学では、2011年東日本大震災直後から
被災地でのボランティア、災害を学ぶ、社会への発信を行ってまいりました。
当時実際にボランティアに参加していた卒業生のインタビューをご紹介します。
2011年3月11日に起こった東日本大震災。国連の機関であるユネスコはドイツの総合化学メーカーBASF 社の出資を受け、復興支援策を開始しました。その名は“Bringing Back Smiles(心に笑顔を)プロジェクト”。さまざまな分野にわかれて行われる事業のうち、被災地における「オープンスペースづくり」分野への協力を本学が担うことになりました。
震災後2年ほどして支援は終了となりましたが、本学の震災支援活動としてマグダレナ・ソフィアセンターが中心となり活動し続けていました。
活動を行うのは岩手県陸前高田市。震災において、特に被害の大きかった地域のひとつです。具体的な活動は、本学の学生を“遊びサポーター”として被災地へ定期的に派遣し、津波で遊び場を失った子どもたちの遊び相手として継続した活動を行いました。
【みちくさルーム】
NPO法人P@CTが行っている支援事業のひとつ。遊び場や居場所を失った子どもたちが、思いっきり遊んだり気持ちを吐き出せる「憩いの場づくり」を、ボランティアと協力して定期に実施しており、本学学生たちも活動を共にしました。
【うごく七夕まつり】
「うごく七夕」は高田町の夏の伝統行事です。先祖供養をするために始まったとされ、東日本大震災が発生してからは犠牲となった方々への鎮魂のほか、復興支援に対する感謝の意味も込められています。それぞれの祭組がよりをかけて作り上げた自慢の山車を引き、「ヨーイヨイ!」と元気な掛け声を響かせながら練り歩いていましたが、震災でほとんどの山車が流出。それでも山車を作り復活を遂げるなど、地元住民が七夕の伝統をつないでいこうとする並々ならぬ強い想いがあります。現在はかさ上げされた中心市街地などを豪華絢爛な装飾をした山 車が町中を練り歩きます。
引用:【公式】陸前高田市観光サイト/高田旅ナビ
東日本大震災直後「現地に行ってボランティアがしたい」と思っていましたが、なかなか一歩が踏み出せず…。 そんな時先輩から「こんなのがあるよ」と紹介されたのが 「こころに笑顔プロジェクト」。 2012年のことでした。 でも、震災から1年も経っているし、今さら私が行っても役に立てるのか?と悩んでいる自分もいました。
しかしその悩みは杞憂でした。 現地でさまざまな人たちと出会い「今に全力で向き合えばいいんだ!」とポジティブになったのです。
「一人ひとりの人間をかけがえのない存在として愛するキリストの聖心に学び、自ら求めた学業を修め、その成果をもって社会との関りを深める」という本学の建学の精神~聖心スピリット~に基づき、東日本大震災と福島第一原発事故からの復興と途上にある福島県南相馬に定期的にボランティア学生を派遣する復興支援活動です。
【拠点】
カリタス南相馬/福島県南相馬市原町区橋本町
※カリタス南相馬とは…被災者および被災地全体に対して、救援・復興活動を実施するために開設された施設。運営母体は(一社)カリタス南相馬、カリタスジャパンの支援を受けて運営されている。
【活動の目的】
①東日本大震災の現状と課題の理解
②コミュニティについての考察と将来関わるコミュニティへの貢献可能性の向上
③多様な人々との関わりあいのなかで、自身の新たな生き方を創生
④ご縁ができた南相馬の抱える問題の発見と、その課題を解決するために尽力し、地域活性化に貢献
原発事故によって多くの問題が深刻化した南相馬。学生たち5人と同地へ向かったのは、2019年6月のことでした。カリタス南相馬に併設された幼稚園で子ども会が企画され、そこでの「遊び支援」を依頼されたのです。子ども会のテーマはいのちの水。学生たちは話合いを重ねて、水にちなんで魚釣り対決が盛り上がるのではないかと考えました。子ども達に画用紙で作った魚にカラフルな模様を付けてもらい、即席の釣り堀で釣った魚の数を競ってもらおうというアイデアです。子ども会は大いに盛り上がり、学生たちの生き生きとした表情が印象的でした。学生たちは、放射線による被害など地域の問題についてもフィールドワークを通して学ぶことができ、南相馬の未来について議論する貴重な経験をしました。
人間関係学科教員 石井洋子
高校時代に合唱部で『群青』を歌い、いつかこの歌の舞台となった場所・南相馬へ行きたいと憧れを抱きながら迎えた大学生活。
大学生になったある日、マグダレナ・ソフィアセンターの掲示板を見ると…そこに「南相馬」「ボランティア」という文字。 「参加したい!」と申し込み、東日本大震災から8年後、大学1年の冬に南相馬へ行きました。
南相馬には複数回訪れました。 初来訪の時、放射性廃棄物の入った黒い袋がたくさんありましたが、徐々に減っていき復興を感じました。
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東日本大震災後まもない頃、ユネスコから「子どもをはじめとした被災地の人々の教育支援をしたいので、ぜひ協力してほしい」という連絡が入りました。この1本の電話が“Bringing Back Smiles(心に笑顔を)プロジェ クト”の始まりでした。その後、ユネスコ職員も被災地を訪問して聖心女子大学は陸前高田市を支援することが決定。それ以後、気仙ライナーという夜行バスに乗って学生も教員も被災した子ども達に季節ごとの遊びを届け、その名称の通り、たくさんの「笑顔」をもたらしたと言えます。ふり返れば、資金的な制約もあり、全てが手作りでした。写真にあるように仮設図書館に併設した「ふらっと広場」も地元の園児たちや職員さんらと一緒に聖心女子大学の学生が1つずつ鉄材を敷きしめて完成させた広場です。ちょっと無骨なようでどこかしら洒落た空間は新設図書館が完成するまで地元の人々に笑顔をもたらしました。
教育学科教員 永田佳之