母子の支援例
ドゥーラDoula
欧米の高開発国を中心に1990年以降に発達した職業で、現在では世界中で養成や登録が行われています。妊娠から出産まで、継続的に女性と家族に身体や心理的な面などから支援を行います。そのサポートを受けた妊産婦は、安産で、満足度が高いことが多くの研究からわかっています。産後に家庭訪問を行う産後ドゥーラは日本でも養成され、活躍の場を広げています。
ネウボラNeuvola
妊娠期から出産、子どもの就学前までの間、切れ目なく母子と家族を支援する出産・育児支援施設をネウボラといいます。妊娠判明後に地域のネウボラを訪ねると、妊婦ひとりにつき助産師資格を持つ担当保健師ひとりがつきます。担当保健師は、母子健康手帳の交付や妊婦健診、乳幼児健康診断、夫やパートナー、きょうだい児に対しても健診を行います。
クラームゾルフKraamzorg
クラームゾルフ(産褥ヘルパー)は出産と産後をサポートする制度で、費用は医療保険でカバーされています。自宅分娩やお産ホテル、病院での出産の際に、助産師のアシスタントをしたり、産後8日間に渡って毎日家庭訪問をし、母子のケアを行います。産後に必要な知識や赤ちゃんのケアの仕方を母親や家族に教え、時間があれば、掃除・洗濯など家事もサポートします。
日本では?
母子保健法という母子の健康を守るための法律があり、市町村の保健師や助産師は、地域の妊婦や子どもが生まれた家庭を訪問し、生活や育児の相談にのり、支援することが明記されています。子育て世代包括支援センター(母子保健)と子ども家庭総合支援拠点(児童福祉)を中心として、妊娠期から子育て期に渡る切れ目ない支援の体制が作られています。